良い椅子の選び方
座るという動作はもともと、下半身は楽だが、上半身は疲れる行為だといわれています。背骨のS字形状を圧迫するからです。そのため、座る時に上半身が立っている時と同じ姿勢を保てることが理想の状態といわれます。そして、定期的に身体を動かしながら様々な姿勢で座ることが大切です。
上半身が立っている状態で維持できる椅子とは
・腰をささえてくれる椅子 背もたれの腰ベルトの位置に支えがある
・奥行きが深くなく、奥までしっかり座れる 深く座って腰の位置に背もたれがあれば 背や肩に背もたれがなくてもよい。
・骨盤を前でささえ、背中のS字がきれいにでる。力を入れてなくてもお腹がでてる姿勢。
・ひざ下を圧迫しない椅子。座った時 かかとが浮く、足がつかない椅子はNG。
目安はひざ下に手が入るくらいの余裕があればよい。
座ってみる
椅子を選ぶ場合はとにかく座ってみてください。出来るだけ長い時間、できれば30分以上座り、快適で心地よいと思う感覚を探してください。
硬い板の上に座った場合の体圧は集中し、柔らかい面に座った場合は分散します。
しかし一方で、あまり柔らかい面は姿勢が崩れやすくなるため、適度に安定感を持つことも座面にとって必要な要素となります。
軽いイス
立つ・座る、といった動作で使用するイスは必ず前後に動かすもの。イスの重さが見逃されがちですが、意外と重要です。イスは3kgから7kgのものが中心ですが、キャスターがついていないものであれば、5kg台のイスが望ましいと言われています。
座面はやや硬め・身体が前にずれない座面
座面はやわらかいものよりは、少し硬めでしっかりとした表面のものを選びましょう。
イスの座面は奥の場所より前のところがやや高くなっているものが普通です。表面がすべりやすい素材が使用されていたりすると座っているうちにお尻が前に移動してしまうことがありますので、前にずれにくいイスがお奨めです。
背中だけでなく腰を支えるような椅子
背中だけでなく腰も支えるような椅子を選びましょう。また、腰掛けてみると膝よりお尻側が下がっていて、座面と背もたれの角度が約105度くらいでくつろげる体勢になります。
クッション弾力性
クッションの中身が丈夫で、弾力性を失わない素材を使っていることが大切です。クッションによってヘタリが早いか、遅いかが決まります。
デザインよりも座り心地で選ぶ
デザイン的に見ると、木製イスはすっきりとしたデザインが嗜好されますが、座り心地がいいとは限りません。メッシュ素材も流行していますが、メッシュの薄さに合わせて座面のクッションを薄くすると、問題がおきる場合があります。また座り心地は年齢とともに変わりますので、今の環境に合わせたイスを選ぶのが望ましいです。